大工の手仕事

現在私が担当している建物は変形敷地を目いっぱい有効利用するために、平面計画上斜部が多い大変施工の難易度が高い間取りとなっています。またこだわりの部屋も多くなかなか一筋縄ではいかない木造建築です。

大工さんをはじめとした職人たちも現場監督である私も試行錯誤しながら難題を一つ一つクリアしながら工事を進めております。
この建物を担当している大工さんは60台半ばの大ベテランの大工さんです。いつも丁寧な仕事で何を作らせてもピカイチです。



最近では鑿(のみ)や鉋(かんな)を使わなくても建てられる建物が増えてきました。特に大手会社では、職人不足に対応して極力手間がかからないように規格化、分業化が進んでいます。それはそれで必要なことですが、おかげで規格化されていないものには不慣れな大工が増えてきているのも実情です。
下記の写真は当現場大工の鑿と鉋の一部ですが、30年以上使用しているとのことです。
とても道具を大事にする大工さんです。





こういうベテラン大工さんの仕事を見られるのもあと十数年もしくは数年かもしれません。同じものを作っているのですが、設計と監督と大工とでは見える景色が違うもので、経験豊富な大工さんと仕事をするといつも勉強になることがたくさんあります。こういった技術の継承も進めていかなければと思う今日この頃です。



****福岡の木造施設はメイプルホームへ**** 20180903

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